ウォルト・ディズニーは24日、人気アニメ映画で知られるピクサー・アニメーション・スタジオを、74億ドル(約8500億円)で買収すると発表したとのこと。
伸び悩むアニメ部門を強化し、テーマパークでの利用などアニメの幅広い活用を目指す考え。
株式交換で買収し、今年夏までに手続きが終了予定。
米メディアによると、ピクサーの代表でアップルコンピュータのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)がディズニーの個人筆頭株主(7%らしい)となり、ディズニーの取締役会に加わるとのこと。
ピクサーは91年からアニメの配給、制作でディズニーと協力関係にあります。
6月公開予定の「カーズ」を最後に協力関係を解消することが決まっていました。
両社の物別れは、ジョブズとディズニー前CEOのマイケル・アイズナーの個人的な関係の悪化も背景にあると指摘されていました。
マイケル・アイズナー氏がヒットアニメ「トイ・ストーリー」の続編をピクサー抜きで作ると言い放つなどかなり冷え切った関係だったようです。
ところが状況は一転、売上減少の責任追求のため株主総会で退任要求が出たためアイズナーがまさしく失脚。
昨秋にCEOに就任したロバート・アイガーは以前よりディズニーの中でジョブスの協力的関係にあり、こじれば関係の修復を図ったいたのでした。
のりにのってるジョブス、とうとうディズニーの個人筆頭株主、取締役にまでなってしまいました。
ピクサー・アニメーション・スタジオはもともとはルーカスフィルムのアニメ部門だった会社です。
ルーカスフィルムではお荷物のだったようです。
ディズニーと組んだ第一作「トイ・ストーリー」で全世界にCGアニメーションを知らしめた会社として有名ですね。
こういう製作スタジオがヒットを飛ばし続けるというのは神業に近いの出来事なのですが、ピクサーは現在公開された作品全てがヒットというカリスマ製作スタジオに成長しました。
今回の買収でピクサーはディズニー傘下に入ることで制作・配給の後ろ盾を得ることになります。
一方のディズニーは、「ミッキーマウス」や「白雪姫」以来アニメでヒット作に恵まれていなかった状況。
買収後の新スタジオの社長と最高制作責任者にピクサー出身者を充て、アニメ部門の制作力を強化するため、ディズニーのアニメ戦略は大きく転換する可能性もあるそうです。
今後はジョブズがディズニーの経営に参画することで、アップルの「iPod(アイポッド)」でのアニメの活用など、新たなメディアの融合につながる可能性があります。
いずれにせよピクサー抜きの「トイ・ストーリー3」はなくなったようです。
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