2005/08/12

まじめに働け!

観光でバンコクを訪れた人やリピーターと呼ばれる人達の中には、タイに住みたいと思う人も多いようだ。

事実、タイで職を探すのはどうすれば良いかなどの質問(相談?)をメールで受けることがある。

そういった人達がどうしてタイに住みたいのか。理由は様々なのだけれど、在タイの人たちは毎日遊んで暮らしているようなイメージがあり、自分も同じ様に暮らしたいと思っているケースが多い。(私宛のメールだからか?)

確かに、在タイの日本人はタニヤやスクムビットのカラオケで遊んでいるイメージはある。そのイメージと物価の安さを見てタイで暮らせば楽しくおかしく過ごせると思っている人が多い。



が、現実はそうでもない。

まず、第一に在タイにもいくつか種類がある。

まず、何もしないで金が尽きるまでタイに暮らしている人。

リタイヤ組みなんかもここに含まれるかもしれないが、リタイヤ組みは社会からリタイヤしているので残りの人生を謳歌するのは結構なことだし、この人たちはリタイヤビザももっているので問題ない。

しかし、若い?人が働きもしないでタイに住んでいる。

これは日本から逃げてきたというか現実逃避だと思う。

こういった人は観光ビザで入国しているので、ダブルで申請しても一ヶ月に一回はどこかの国に出なければならないし、二ヶ月に一回ビザを取り直さなければならない。

訂正です。某調理師ことヨシさんから正しい情報をいただきました。ありがとうございます。
「基本滞在期限は60日です。で、延長でプラス30日、その間は出る必要ありませんので都合90日滞在可能です。ダブル申請ですと90日期限までにいったんどこかの国に出て戻ってくると、さらに90日の滞在が可能で都合180日間はビザを取り直す必要ありません。 」
といこうとです。嘘書いてごめんなさい。(他にもエー加減なところがきっとあります。皆さんご指導ください)


その上、最近非常に厳しくなって連続して観光ビザを取るのは非常に難しくなってきている。なぜなら、こういった人間を排除したいからだ。

実はこれを繰り返している人は多い。まぁ、この話はまた別の機会に。



次にタイで自力就職した人。

タイ現地で就職した人だからタイ語も出来るだろうし、英語力も問われる。その上タイには日本の様な求人システムが充実していないので実際には自分で各企業に売り込みにいくというなんとも効率の悪いことをしなければならない。

その上、自分が何を出来るのか、会社に対してどういったメリットがあるのかをプレゼンテーションする能力を問われる。非常にスキルが高い人達だ。

しかし、給料は残念ながら余り高いとはいえない。タイの物価からすれば高給取りになることも可能だが、日本のサラリーマンの平均よりかなり低い。

その他にも製造関連の業種などは比較的日系企業が多く経験者を募集しているケースも高い。この場合タイ語のスキルはあまり問われないケースもあるがその分給料が安いと思って間違いない。

タイで就職すれば正直贅沢な生活は出来ないし、ビザの関係などでずっと雇われることが難しいこともある。ワークパミット(就労許可書)がなかなか発行されないのだ。

タイ政府は、タイ国内での外国人の就職に批判的である。

タイで金を稼いでその金を海外に持って出るケースが高いからだ。

つまりタイに利益をタイ国内で消費せず、海外に持ってでることはその国の経済力を外に持ち出される事になるということだ。

タイだけではなく、日本も含む何処の国でも外国人労働者を認めない理由として同じことが上げられている。

ここが海外赴任組みと大きく違うところだ。


その上、どちらのケースも相当にまじめに働かなければ首になる。

彼らが求めている日本人はまじめでひと一倍働き文句を言わない人材である。


その次にタイに海外赴任で来ている人。

在タイのイメージはこの人達が作ったと言えるだろう。

例えば日本の企業から海外赴任を命ぜられれば、日本での給料とは別に海外赴任手当てというの出るのが一般的だ。

家賃、運転手付き車、お手伝いに手当金。

確かにタイなどの物価が安い国に赴任すれば欧米に赴任するより贅沢な生活が出来るのは事実である。

この生活に憧れるなら、まずまじめに勉強して日本で海外赴任のある会社に入り、タイ赴任を希望することをお勧めする。


しかし、彼らも遊んでばかりいるのではない。そういった人は一握りだ。

まず、タイ人と同じ職場、それも管理職的な位置に付くということは大変なことなのだ。

タイ人スタッフになめられない為に、英語のスキルや技術的なスキル、企画や判断といった能力も問われる。

自分が仕事をサボると、部下のタイ人はもっと仕事をサボる。

だから、日本にいる時以上に気を張って仕事しなければいけない。

しかし、そこはタイ。日本の様なスピードで物事は進まない。

常に効率化とスピードアップを調整しなければならない分、日本よりはるかに仕事はやりにくい。

これが在タイの現実である。

それでは、遊んで暮らしている一握りの人間はどうなるか。

部下からは人望もなく、仕事が出来ないことがばれて数年で日本に戻る。企業だってそれほど馬鹿じゃない。

が、タイの遊びスタイルが身についているので、日本ではばかばかしくて仕事が出来ない。また能力的もついていけない。

そして、会社をやめ再びタイへ。

商売をはじめようとするが、実際になにかをしようとするとコミュニケーションが取れない。自分のタイ語や英語がいかにエー加減だったかを思い知る。

その上、タイでビジネスをするのは相当複雑で大変なことだと知って愕然とする。

そしていつの間にか金も尽きて不法滞在者になる。

つい数年までは毎日タニヤで豪遊していたのに、コーヒ一杯飲むのもためらう生活。

結局、何処かよその国に流れていくか、日本に帰って来る。

日本に帰ってもまともな職もない。


そんな人が多い。


結局どこにいてもまじめに働かなければ駄目だということだ。

しかし、人間息抜きも大事だし一生フルパワーで働けるわけではない。オンとオフの使い方をうまく覚えることが大事だ。


タイで遊びたいと思っている貴方。まずまじめに働きましょう。

と、自分にも言い聞かすこの頃である。

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