2005/08/02

タイといえばタイ料理

タイに行けばやっぱりタイ料理を食べることになる。

いや、バンコクにいれば別に日本料理もあるしイタリアンやフレンチだって日本よりまともな店がある。

こと食に困るということはないのだ。


ファーストフーズなんか日本にはない、または撤退した店(たとえばバーガーキングなんかは日本にはもうない。)やA&Wなんて沖縄でしかほとんど食べる機会がない店もある。

まぁ そのかわりファーストキッチン(これはサントリーですね)やロッテリア(ご存知ロッテ)なんかはないけど、いわゆるアメリカの大手ハンバーガーショップが 結構ある。(ホワイトキャッスルはない。この店はハンバーガーの元祖の店で、小ぶりなサイズのハンバーガーが以外に美味く、僕は結構好きだった。ここも 10年以上前に日本撤退をした。)

ミスタードーナツやダンキンドーナツもあるし、スターバックスもある。(そういえばシアトルザベストやタリーズはないな)

日本じゃインド人のいるインド料理店は数えるほどだが、タイにはインド人がいるインド料理店だってたくさんある。(日本の場合ほとんどネパール人経営が多いらしい)

そのほかにも日本にはないビヤレストランのチェーンなども数多くある。


フ レンチやイタリアンなんかは基本的に欧米人とお金持ちタイ人向けの店がほとんどで、ここばかりは英語がベターでその次がタイ語、フランス語やイタリア語は 通じても日本語は絶対に通じませんという店が多い。お値段も結構して、コースで食べれば大体2000Bくらいから6000Bというのが当たり前。店によっ てはもっと高い。ワインを飲めば一人最低3000Bはする。

こういう店はアラカルトでちょっと取って、ワインを1本取るとちょうど二人で3000Bから5000Bくらい。日本で食べるのと余り変わらない。

バンコクの場合、日本の三分の一の物価と考えれば日本の感覚では3000B=9000円×3=27000円相当の物価指数ということになるから、日本でならこれはかなり高級店である。


まぁ、そういう店はましなTシャツにジーンズで、スニーカーか革靴でも履いていれば入れてくれないこともないが店によってはやっぱりドレスコードがあって、襟付きのシャツじゃなければだめという店も多い。

襟付きというと日本人はすぐポロやゴルフシャツ(ポロとゴルフシャツの違いが判りますか?)を着る人が多いが、この手のシャツは襟がついていても認められませんのであしからず。

半袖でもよいからちゃんとしたシャツを着ましょう。それと余談だがポロシャツの襟をたてるのはやめましょう。タイにかぎらず海外に行けばあれは笑いものになる。

パンツはタイの場合、汚れた物さえはかなければジーンズやワークチノ(折り目のないチノパンツですね)でも入れてくれる。

ただサンダルはご法度です。

みなさん勘違いする人も多いが、まともな欧米人はちゃんとしたレストランでサンダルなど履かない。そのあたりのTPOというのはごく普通の欧米人ならわきまえている。

まぁ、よく、みなさんが見かけるサンダル履きでどこでも徘徊する欧米人はTPOをわきまえているか、まともな人種じゃないことをお見知りおきください。


でもまぁ、観光都市だし熱帯エリアなのだからカジュアルな格好で街を歩く人も多いわけです。

で、そういった格好でも入れるカジュアルなレストランがもちろんある。

そういった店は一人150Bから500Bくらいの単価だろうか。まぁ、二人でパスタ一皿ずつと、ピッザ1枚とってビール1本づつで、500Bから800Bというところ。

この手の店ならTシャツ、短パン、サンダル履きでもOK。

ただ、たとえば同じ日本人でもTシャツ、短パン、サンダル履きでタイ語ペラペラよりも、襟付きシャツ、長ズボンやジーンズ、スニーカーや革靴で日本語オンリーの客の方が差別かと思うほど店員の愛想も扱いも良いので怒らないように。

別にタイに限ったことではないが、基本的にレストランでもブティックでもデパートでもそこそこの値段のものをちゃんと着ている人を大事にする。

まぁ、海外に出て判るのは日本人ほどエー加減な洋服文化を持った国は他にないということだ。


話はそれたが、この手のカジュアルレストラン(日本でいえばファミレスみたいなものですね)もごく一般的なタイ人にとっては高い店なのである。


バンコクで物価指数を日本と比較したければ0を一つ足せば大まかな感覚はつかめる。10B=100円と思えばよい。

そう考えれば50Bのスターバックのコーヒーがいかに高いか良くわかるし、ケンタッキーでチキン2ピース、コールスローとドリンクのセットで確か99Bだから990円と同じ感覚である。(日本だと780円くらいですね)

だから僕達にとっては安い感覚を覚えるが、タイ人の物価感覚からすればとても高いのである。


こんなところで、毎日メシ食ってるやつは、日本なら毎日銀座あたりの店を徘徊しているのと同じで、金持ちである。

そんなタイ人は一握りだ。

特に皆さんおなじみのタニヤやゴーゴーのオネーチャンなどは無縁の人が多い。

中には客と一緒に行ったことがあってその後、友人と行くなどというオネーチャンもいるかもしれないが、せいぜいカジュアルレストラン止まり。

まぁ、あの服ではまともなレストランでは断られます。


それになによりも、国民総中流の日本と違い階級がある国ですから、エリートクラス以外はまずそういったレストランに行くこともないし、食べたこともない。

食べるといえばスーパーのフードコートの不味いスパゲティくらいで、これはさすがにタイ人も不味いと思うのか、そういったものは不味いという意識が植え付けられている人が多い。

間単にいうと美味しいものを知らないので欧米の食事は不味いという潜在意識が働くのである。


日 本食も普通のタイ人に連れて行ってもらうと、日本で一番高い山の名前の店だとか、座禅でも組むのかという名前の店とか、うまいみたいな名前の店とかたくさ んあるのだけど、これは実はタイ人向けの日本料理で、日本人が食べると「日本料理みたいな料理」になり決して美味しいとはいえない。

それでも、彼らにとっては楽しいディナーなのだ。


タイにもまともな日本食や定食屋の様な店はちゃんとあるし、味もそれなりである。

が、こういった店は駐在やリピーターがほとんどで、夜のオネーチャンを連れてくるようなところではない。

と、いいながら駐在さんたちは定食屋にカラオケのオネーチャン連れてきたりしてるけど。


ただ、年に数回、それもカラオケやゴーゴーのオネーチャンをガイド兼通訳で使っているうちはこういう店にはいかない。いやいけない。なぜかというと、まず第一にこういった店はタイのオネーチャンたちには日常的に使うには高すぎること。

次に普段食べているタイ料理やエセ?日本料理と味が違うため彼女達が美味しいと思えないこと。

そして何よりも、行けばわかるが客はほとんど日本人。タイ人の客は非常に珍しいのである。いても金持ちタイ人ばかり。ということはカラオケのオネーチャンなどが知る由もない。

彼女達が知ってる日本料理屋といえばタニヤ辺りの店か、タイ人向け日本料理店ということになる。

で、そういった店よりも彼女達が大好きなのはタイ料理なのである。

いや、大好きというか、彼女達にとって食事とはタイ料理のことなのだ。

これだけ雑食の日本人でもやはり日本料理を食べる機会が一番多いはずだ。

ましてや、多国籍の料理が高価で手軽に食べることが出来ないのだから自然と食事=タイ料理になる。

これは別に夜のオネーチャンだけではなく、普通の仕事をしているタイ人でも同じことだ。


このタイ料理というのが曲者だ。

タイ料理と言っても一概に辛くてスパイスの効いたものばかりではない。中には日本人でも食べやすいものもたくさんある。だからタイ料理を食べに行っても特に困ることはないのだが、普通のタイ料理店にいくと食べられるものが限られてきてどうしてもワンパターンになる。

そ れにオネーチャン任せで食事をすると、辛すぎたり匂いが強かったりして食べられない料理が並んだりする。これは、だいたい、夜のオネーチャン達がイサーン 生まれだったり(タイの東北地方の事。実はこの地域のタイ人が一番多い)、裕福な家庭で育っていない人は米を食べる方法として辛いおかずを好む。

不思議なことに高級タイ料理店に行けばあまり辛い料理がない。そしてかなり薄味である。(もちろん辛い料理もあるのだが)


そして、リピーターになりカタコトタイ語が話せるようになり、タイ人の友達が出来ると、よく食事に誘われる。

で、何を食べるかというと、押して知るべしで・・・。

結局、自分の意思とは無関係にタイ料理を食べることになるのだ。

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