2005/11/21

Qタロウ(Qtek9000)が日本語を理解するまで1

何度かちらちらと書いているのだがQtek9000というスマートフォンを「ポチ」っと衝動買いしてしまった。
これについては、いろいろな方のBlogを参考にさせていただき、またアドバイスを頂き日本語化に漕ぎ着けたこともあるので、事の顛末をちゃんと報告するのが筋だろうと勝手に思って書く事にした。


まず、今年の夏にsiam_breezeさんのBlog「タイとPDAとモバイルと」 に、台湾のOEMメーカHTC社のスマートフォン「HTC Universal」(Universalは開発コード名)の写真が掲載されたところから始まる。
Windows Mobil 5.0という新しいPDA用OSを搭載し、初めて発売されるスマートフォン。

この「HTC Universal」、海外の各携帯キャリアからデザイン違いで発売される事も決定。二つ折りのボディにディスプレイ部分が180度動くギミック。

この手のものが好きな人間にとって借金してでも買いたい極上品である。


そして9月。まずはi-mateとういうキャリアから「JASJAR」という名前で発売された。
この時思わず飛びつこうかと思ったのだが、発売直後に流れてきたニュースは日本語化が出来ないとうことだった。
もともと英語版であるWindows Mobilを日本語化して使用することは、今までも人柱的に自ら実験台になった有志達が克服してきた道である。そしてそれを広く一般に提供してくれていたのだ。

その為、今までは英語版を日本語化することはさほど対した作業ではないと思ってるいる人も多いと思う。


が、これも、人柱的有志が培ってくれたノウハウがあってこそだったのだ。

別にWindows Mobilに限ったことではない。
古くはアップルのNewton、Palmなどは有志たちによる日本語化が行われ、様々なアプリが製作されたことで、我々のようなドシロウトでもそのありがたい恩恵を受け今に至っている。


ところが、私はプログラムやコンピューターについては素人である。
その為何の道筋も立っていない状態で、「HTC Universal」を買うのをためらってしまった。情けない話である。


その後、この「HTC Universal」日本語化はAsukal氏の「大陸諜報活動新聞」 というBlogを中心に呼びかけで集まった有志達が「Japalopers」というMLによる日本語化プロジェクトを発足させる。
聞くところによると中にはユーザーグループと勘違いして、何もせずじっと出来上がるまで待っていたという人も多いようだ。
だが、中心となるメンバーは活発に活動をおこない、WindosMobil 5.0を日本語化する為に新しいプログラムを組み、テストし、今までのプログラムに手を加え(もちろん著作者に許可を取ってだ)日々の努力の甲斐あって日本語化にたどり着いた。


大きな機転となったのは、「NLS」と言われる言語をつかさどるプログラムの日本語プログラムをAsukal氏が完成させたことだろう。
ところが、そのAsukal氏の「NLS」プログラムを使った日本語・中国語ソフトがいきなり発売された。ソフトの名前は「CE-Star」。
このソフト、WindosMobil2003に対応したソフトも販売しており、海外では中国語、日本語化の定番ソフトの後継バージョンである。
このソフトが発売されたことで、実質上WindosMobil 5.0英語版の日本語化は一気に一般化した。
ソフトさえ買えば誰でも日本語化が出来るのだ。


ここで、「Japalopers」の活動に一旦区切りがついた。

当初の目的である日本語化が思わぬ形で一般化したからだ。
当然、発売された「CE-Star」 は、「NLS」プログラム以外は「Japalopers」のメンバーが作ったものとは違う。またベータ版ではあるが38ドルという金額で発売されている。
ここで何を勘違いしたのか、口を開けて待っていた奴らが、「Japalopers」のメンバーにいきなり日本語化のソフトを分けてくれ等々の問い合わせが相次いだとのこと。


これは前にも書いたが、大きな勘違いである。


彼らは日本語化を目指していた。だが、未だ発展途上であり、誰もが気軽に使えるものではない。
それに、彼らは10万円以上もの投資をして人柱的に日本語化を行った。でもそれは口を開けて待っていた人のためではない。
自分達と一緒に苦労をして楽しもうというMLのメンバーの為である。
当然、彼らも公開出来るプログラムは随時公開してくれるだろう。
ただ、プログラムの中には今までのプログラムをいじったものも多いと聞く。その為プログラムの著作問題等大きな問題が発生する。
商業的に販売されているソフトを改変して勝手にタダで配ることは出来ない。
少なくともこのBlogを読んでくれた人はそんな馬鹿なことはしないでほしい。

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