2005/10/25

リストバンドブーム

【バンコク19日(時事通信)】
タイのプミポン国王(77)を敬愛すると刻まれたリストバンドが同国内で売り出され、100万個がほぼ完売となった。世界で最も長く国王の座にあり、来年6月に即位60周年を迎える同国王。タイでは絶対的な存在であることを改めて印象付けた。 

といニュースが載っていた。
昨年くらいだろうか、このリストバンドという奴がブームである。
日本でもホワイトバンドやイエローバンドなどなど色々なリストバンドがあり、そのほとんどがボランティアの寄付を受ける為のツールとして売られている。

そのボランティア。ホームページを見ても誰に聞いてもあまりいい印象を受けない。
とにかく言葉を飾り過ぎである。
ホワイトバンドは世界中の著名人などがキャンペーンの顔となり行われいるキャンペーンである。
このホワイトバンド買った人も多いと思うが、どういったキャンペーンか理解した上で300円を払っただろうか?
実はこのキャンペーンちょっと問題になっている。
「ほっとけない世界のまずしさ」をテーマに世界の貧困をなくそうという意識をみんなに持ってほしい為、集めたお金で「貧困をなくそう」と広告するキャンペーンである。
つまり、貧しい国にお金を送るキャンペーンではない。

ところがこのキャンペーンどう考えても誤解を生む表現でホワイトバンドを販売していた。
その為、購入者からのクレームが出ているという。
確かにアメリカのページと比べればよくわかる。
アメリカのページには、参加しアメリカが継続して貧しい国を助けて行こう。そのために我々の団体は貴方が買ったリストバンドのお金で広告キャンペーンをおこない、アメリカの企業や財団などに寄付を呼びかけると言った事が書かれている。

私は日本でホワイトバンドが流行る前からこの事は知っていたし日本でもやるべきだと思った。
個人の金を集めるより広告キャンペーンを行う事で、寄付そのもを正当化し企業や大金持ちや財団などから多額の寄付金を引き出すというのは非常に効果的な方法である。
ところが日本の団体は他国より価格を高く付け、その上ちゃんとしたPRをおこなわず、まるで購入額300円の中からいくらかが直接寄付される様に誤解させてしまった。
私はこのキャンペーンが日本で表に出て来た時、趣旨の明確な説明がないことに不可解なイメージを抱いた。
こういったことがちゃんと出来ないと、何処かで搾取しているのではないかと言われてもちゃんと反論出来ないだろう。
確かに日本人には馴染まない方法である。
それならそれで方法を変えれば良かったのに、上っ面だけ変えたことが問題を大きくした。

日本語というのは非常に難しい。ストレートな表現というのは嫌みたらしく取られる。
だからこそ、こういった形になったのだろう。
しかし、格好良く見せればよいというわけではない。ちゃんといいべき事は言わなければ通じないのだ。

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