2005/09/28

象がいない

夜バンコク市内の繁華街、つまり人が集まる所を歩いていると象に出くわす。

いきなり街の中に象がいたらそりゃ最初は驚くが、まぁなんともタイらしい光景ではある。

小象から大人の像まで色々で連れてきた奴らがバナナなんかを道行く人に売って、買ったほうはそれを象にエサとしてやる。そう、彼らはその売った金が収入になるのだ。

まぁ、なんともエー加減な商売と思っていたのだが、実は結構深刻な問題なのだとある時気がついた。


その昔、タイでは象を重宝した。田や畑を耕し、材木や物を運ぶ。

象を使う象使いはそれで収入を立てていたのだ。

ところが時代が変わり、田や畑には耕運機が入り、荷物の運搬はトラックが持ちいられるようになると途端に象の働く場所はなくなってしまった。

その結果、タイの象は今存続の危機に陥っている。


いや、そんなこたぁないでしょう。だって、各地に象園もあるし観光で食べていけるのでは?と反論をくらいそうだが、実はそういった施設で保護?されている象は全体に10%~20%程度らしい。

他の象は毒殺されたり山に放したりしてほったらかしになっているものも多いらしい。


で、このバンコクの象である。

バンコクから歩く事約5時間の村からやって来ているそうで、昼過ぎに村を出て、7時前にバンコク市内到着、11時頃まで果物を売ってまた5時間近い道のりを歩いて帰る。

たいした稼ぎにはならないだろうが、村にはそれ以外仕事もなく仕方なくこれを繰り返しているのだ。


はて、何処までが本当で何処までがお涙頂戴話かわからないが、彼らも象も生活に困っていることは確かである。

象をみたら、果物を買って与えてあげましょう。わずか20Bそこそこの話しです。

職業物乞いに金をやるぐらいならよっぽど有意義で、正しい行いだと思う。


ところが、ここ半年(いやもっとか?)街で象を見かけない。

聞けば、政府がバンコク中心部に象が入る事を禁止したらしい。

どうなっているのか?

このままでは象は本当に行き場をなくし、象園などの観光地にしかいなくなってしまう。

それでよいのだろうか?

象はタイの象徴的動物ではなかったのか?

なにか良い方法はないのだろうか?

例えば、タバコに象保護税をかけると。(いやタバコの販売促進になるからだめか)

そのほかにも、水やお菓子なんかにでも1%とは言わない、0.1%でもよいからそういう税金をかければそれだけでも助かる象が多数いるはずである。

なんか、数年して象が絶滅の危機あるといって大騒ぎするような気がするのが私だけだろうか。

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