2006/04/19

正論?

モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)というフォーラムの中で「モバイルプラットフォームはどこに向かうのか!?」と題したセミナーを開催されたらしい。

セミナーの中で、NTTドコモ北陸の取締役相談役 菅原 光宏氏が

「日本のケータイ業界2006~(言いたい放題)」

と題した講演を行なったのだが、そのレポートを「ケータイWatch」が掲載している。



詳細はこちらで。




「ドコモ北陸の菅原氏、日本のケータイを大胆に語る~MCFセミナー」








さて、このセミナーで、NTTドコモ北陸の取締役相談役 菅原 光宏氏は、本当に言いたい放題である。



まず、




「ドコモ3年ぶりに首位奪還 昨年度の携帯純増数」については「ツーカーを除外したauブランドに勝ったわけではない。しかし北陸ではドコモは2年連続首位。一番負けているのは東京。多くのユーザーをかかえて800MHz帯は限界。W-CDMAもビルなどに浸透しない。北陸などでは800MHzに余裕があるので、デュアルバンドに強い」




だそうだ。

つまり、自分の担当する北陸はDOCOMOが強いのだ、と言いたいらしい。

そして、一応理由としては、WーCDMAへの移行がうまくいないからだが、北陸はまだ800MHzのアンテナに余裕があるから、無理に移行しなくても大丈夫だ、ということだろうか?

また、社長が変わってからDOCOMOは勢いがなくなったとも言う。



また氏は、国際的に見た日本の携帯市場についてもこう語る。





「アメリカから見ると日本のケータイは高機能でクールだといわれる。しかしアメリカではビジネスマンはすごい端末を持っていても、一般には高機能端末が普及しない。これは携帯電話として考えたときにいろいろな文化の差が理由になっているのではないか」と指摘する。また「ヨーロッパではサービスや機能をノキアが開発してキャリアに売り込んでいる。そんなヨーロッパから見ると、日本ではキャリアがサービスや機能の開発をするのがすごい、となる」





さらに、



「日本のケータイメーカーの競争力が低いことや市場が閉鎖的なことについて、日経などでドコモのせいだとか書かれるが冗談じゃない。LGやノキアからも端末を入れた。ノキアはPDC時代から入れたけど売れなかった。海外メーカーは日本を理解しようとせず『売れないのはおかしい、日本は特殊だ』といって日本市場から撤退する。ボーダフォンでも海外端末を発売したが、売れるわけがない。ドコモでマシな端末を出してくれると思ったけど、ノキアはボーダフォンと同じ端末を出した。5万円で仕入れて市場で投売りしている状態。ノキアの端末は買わないで欲しい。そうすれば不良在庫の処分だけで済み、代理店に余計な金を払わないで済む。売らないほうが儲かる、変だがこれが日本のビジネスモデル





とまで言い切る。

氏の言う事は正論である。

ただし、それは鎖国した日本マーケットでの話。

当然、各国毎にカルチャーやライフスタイルの違いもあれば、セキュリティの問題もある。

その中で、日本だけを考えた市場であれば、氏の言う理論ほど正しい意見はない。



が、その鎖国市場の弊害は何か?



ボーダーレス時代にあえてボーダーを作るインフラを推進することが、本当にベストなのだろうか?

日本の携帯は、世界的に見てもハードもソフトも最先端だとは思う。


しかし、独自の進化を遂げ、他者を寄せ付けず、融合しないスタンスは、何処か孤独なガリ勉君のような気がするのは私だけだろうか?

勉強は出来ても社交的でなく、コミュニケーションがヘタ。



そう、日本の携帯君とは、他国の携帯君は誰もを話してくれない。

お隣韓国の携帯君は、慌てて会話に加わろうと、急速な3G化、グルーバルスタンダード化を勧めている。



所が、日本の携帯君は国内ではバツグンの成績であるが為に、外の世界が見れない井の蛙なのではないか?



もし、
NTTドコモ北陸の取締役相談役 菅原 光宏氏がそこまで言うのなら、なぜDOCOMOはグローバル規模のビジネスモデルを作らなかった、また作ろうとしていないのか?



日本の技術が一番だ!

それなら、なぜもっとグローバルにユーザーフレンドリーな環境を構築しないのか?

なぜ、世界はDOCOMOのビジネスモデルを受け入れないのか?

高価な端末だから?



しかし、世界的に見てキャリアが縛ることにより、提供される日本の端末は決して高価とは言えない。

タイでも通話とSMSしか出来ない携帯で2000B(約6000円)くらいしているし、ミュージックプレイヤーが付けば3000B(約9000円)くらいする。
2万B超え(約6万円)の携帯だっていくらでもある。スマートフォンではないただの携帯である。


さて、日本で1万円だせば、130万画素カメラ、ミュージックプレイヤー、カラー液晶、メール、ウェブ、その上フェリカ機能まで付いている携帯が手に入る。



そう、日本の携帯の価格は、もともとの携帯がいくらかはしらないが、世界的にみても安価に提供されている国である。



それはキャリアに縛り付けることで、定価以下(約三分の一から五分の一くらい)の価格で携帯端末を販売しているからだ。

つまり、端末を売ればそれで継続的な収入に繋がる、というのが日本の携帯ビジネスモデルである。

消費者は、端末を選ぶ=キャリアを選ぶ、または、キャリアを選びそれから限られた端末モデルから無理にでも選択しなければならないというのが現状なのだ。



反強制的に契約させる土台の上に集まった金で、キャリア主導のサービスが開発されている。

菅原氏は、それを正論として語っている訳である。



はて、本当にそうなのか?







まぁ、偉そうなこと書いてますがこれが全て私見。

議論するつもりはありません。

ただ、私は日本の携帯ビジネスモデルに不満を感じている。

ただそれだけのことだ。

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