2006/04/27
風景
今日は、出張で愛媛県へ行って来た。
その町は伊予三島。
駅前で食事をするのも困るほどの田舎である。
コンビニらしいものも見当たらない。
あったのはJRの駅の中にあるちょっと大きめの売店。どうもコンビニの代わりをしているようだった。
駅前の商店街は寂れ、開いている店はほんの数軒。
商業エリアは駅前から郊外型店舗へと移行し、駅前はゴーストタウンになりかけていた。
仕事を終えタクシーで駅に向かう。
しかし、私の乗る特急電車までには一時間もあった。
タクシーの運転手に何処か観光地は無いのかと訪ねる。
「いや、何もないんですわ」
彼は少し苦笑いしながら答えた。
ここは製紙の町だ。工場はあっても観光名所もお土産を買う所も無い。
お遍路の寺さえも車で20分、その後歩いて20分以上かかる山の中腹にあるとのことだった。
とりあえず、駅から少し外れた商店街で下ろしてもらう。
わずかに店は開く店はあるが、人通りはない。
たった数百メートルの商店街を抜けた所に三島神社という神社があった。
どうも遠州の三島神社の分社のようだったが詳しい話は判らない。
歴史ある神社のようで、かなり古い建築物のようだ。
田舎にありがちな財政難のようで、地元の名士の寄付で成り立っているようだった。
神社の離れ商店街を引き返す。
途中の喫茶店でお茶でも飲もうかと店を覗くと、狭い店内には不思議なことに客が溢れていた。
それも女性ばかり。
都会とは違いお茶を飲むのはレクリエーションのようで、なんとなく一組の客が1時間も2時間もいる様な感じだった。
いや、女性のダベリングは別に街の中でも見られる。本質的には一緒なのだろう。
結局、空席が無くお茶を飲まずに駅に向かった。
少し広めの道路を抜け、少し線路側に坂道を上る。
すると、もう人アーケードのある商店街がある。そこの抜けて行くと、駅前の道に出るとのと。
先ほどの商店街よりも少し長いだろうか。
ただ開いている店は女性服のショップばかりだ。だが、意外にセンスの良い服も行っているブティックもあった。この辺りの若い女性はこんな店で服を可能だろうか?
と、その商店街の中程に異空間を発見した。
店の名前はキング食堂。洋食屋である。
その店にたたずまいを見て思わず立ち止まってしまった。
暖簾の汚れ具合といい、ショウケースといい、前に自転車といい、まるで映画のセットの様な雰囲気。作られているようにも見えるが時間が作ったその偉大な雰囲気。
ただ、時間がなく店の中までは入れなかった。
通り過ぎるとき店の中で若い男性が二人、何かフライの様なものを食べるのが見えた。
ーうまいのか?ー
一瞬、もう1時間電車を遅らせようとした思ったが、後の予定がある為断念。
次回この土地を訪れた時は是非訪ねよう。
さて、もう一度この町に訪れることがあるのか・・・。
どなたかこの店の行かれたことがある方、いらっしゃればご連絡を。

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