2006/03/06

混迷続く

タイの混迷は続いている。


解散総選挙に伴い、3月2日に締め切られた立候補には野党は不参加。

このまま4月2日の選挙になれば、タイ愛国党が100%近い議席をしめる「翼賛国会」になる可能性が現実味を帯びてきたことで、民主主義の危機を懸念する声が高まっている。


3日には、タクシン首相支持派が大規模集会を開き、首相信任をアピールした。

与党のタイ愛国党はこの集会を皮切りに選挙運動をスタートさせた。首相辞任要求の高まりの中、首相支持派が反転攻勢をかける目的で計画された。

集会は深夜まで続き、10万人以上の参加者が集まった。

が、この集会には一人あたり100~300Bの金銭で動因された人が多く存在するとも言われている。


あの手この手で、反政府運動に対抗しようとするタクシン元首相の手管に、反政府運動は踊らされている感もあり手詰まりのとの話も出ている。


5日には、タクシン・タイ首相退陣を求める大規模市民集会が王宮前広場で開催された。

集会に参加した中の約6万人の市民が同日深夜、会場の王宮前広場からデモ行進。

首相府前に集結し6日未明まで首相辞任を求めて気勢を上げたとのこと。


警察は首相府の敷地周辺などに多数の警官を配備し警戒したが、市民との衝突はなかった。

反首相派による首相府での示威行動は、1月に数千人が押しかけて以来である。

反タクシン派のリーダーの一人、同国メディアグループ創設者のソンティ・リントンクン氏は首相府前で演説。

タクシン首相が国会を解散したことについて

「自らの失政を隠すためだ」

と批判。

首相府入り口前に陣取った多数の市民は、タイ国旗などを振りながら「タクシン、出て行け」と叫んだという。


4月2日の総選挙まで、またその後。

まだまだタイの混迷は続く。

訪タイする人は外務省やニュースなどの情報を充分に理解した上、行動をしてほしい。

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